発音できても聞き取れない

発音を教える人で発音できれば聞き取れると言う人が多くいます。あるウエブサイトでは次のような説明がありました。

「発音できなければ聞き取れません。それは英語を聞く時は耳から入った音は、音声信号に一端変換され、まず左側頭葉のウェルニッケ野という場所に送られます。しかしその音が言語の音なのか、それともそれ以外の雑音なのかは、このウェルニッケ野単独では判断できません。そこで、耳から送られた信号音は、そのまま脳の運動前野に送られ、耳からの音声信号の問い合わせをして、過去に作ったことがあれば、それは言語音として認識され、作ったことがなければ、雑音としてのウェルニッケ野に送られます。言語音として認められた音は左側頭葉にあるウェルニッケ野に送られ、始めて意味を検索します。」

何か科学的に見えるこれ等の説明は間違いです。発音ができるとはどのような意味でしょうか。

音声認識する場合に音の信号は脳の運動前野に送られ、耳からの音声信号の問い合わせをして、過去に作ったことがあっても、それが正しい言語音として認識される事実はありません。

それよりも、正しい音であるかどうかの確認は何もされておりません。発音ができたかの確認が取れないですから、聞き取れる事実もありません。

日本語の音声を聞いた時に理解できる場合にはすぐに理解できます。分からない時はしばらく考えて理解できないのではなく、瞬時に分からないと判断できます。

音素の数は無数

英語耳では43音で教えています。

UDA式では30音で教えています。

英語の音声学では45音で教えています。

遠藤メソッドでは51音で教えています。

このように英語の発音を教える業者は各自が勝手な音の数を決めて教えています。音声学は音素を基本に教えております。その英国の音声学でも44音の学派と45音の学派があります。つまり言語音は連続的に変化する音のストリームですから、音を切り取り、同じ音に分類する事ができません。どんどん小さく切り取り無数の音になってしまうからです。

人間の音声の発音やリスニングは音素ベースではありません。音声に音素が並んでおりませんから、日本語でも英語でも話者が発音時に正しい音であったかどうかの確認はできません。

我々は日本語の発音は正しいと思っているだけで、発音している音が正しいと確認する方法も正しいと認識できる方法もありません。言語音は正しいと思っている音を話しているだけです。

英語でも日本語でも話者はその音が常に聞いた音に近い音になるように調整しながら発話しており、正しい発音できたという確信はありません。正しい発音ができたどうかは話している本人でも確認する術もないのです。

科学的には音素の数が特定さておりませんから、当然発音できたと言う確認方法やその記憶もありません。正しい発音の確認がありませんから、発音できれば聞き取れる事実もありません。

発音もリスニングも事例基盤

連続的に変化する音のストリームをどう発音して、どう聞き取っているのでしょうか。

それがネイティブを真似るディープラーニングです。聴いた音を真似て、フィードバックを得て矯正する方法です。母語はすべての言語がこの方法で発音を習っています。ディープラーニングで学習した音は手続き記憶として長期記憶に保存されています。

聞き取りはその記憶にある音と聞いた音の特徴の照合です。「掘った芋ほじるな。」が英語話者には“What time is it now?”に聞こえるのはそのためです。音素ベースなら全体の20%もあっていません。しかし音の特徴だけを見ると非常に似た音なのです。

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